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親友

東京出身。福岡に来て5年近くになる。ホームシックは無い。
私には同釜の飯を食ってきた19年来の友が居る。生粋の(横)浜っ子。同年齢♀。舞台莫迦。小さな劇団の団長だった。少しの間だが私も入れてもらい副団長を務めたこの小さな劇団はもう無い。今から10年前に解散した弱小劇団。絆が売りだったメンバーはバラバラ。居所が知れているのは数人である。これが現実。
解散後、団長は一回り以上年上の寿司屋へ嫁ぎ山口県は下関へ。数年後、元副団長は福岡の宗像で結婚しSOHOになった。いつか関門海峡を挟んで互いが見える場所で電話で話そうと約束しつつ、共に慣れない生活に追われ数年。
電話は年に1回程度。短く互いを励ますだけ。特に語ることは無いから。
先日共通の知人が福岡&山口に旅行に来るとの連絡を受け、時が来た。電話で予定を打ち合わせする。

「もう9年も会ってないなぁ」
「そうか。20世紀から会ってないもんなぁ」
「そんなになるか」
「そんなになるな」

些細な会話。でも昔からこんなのに憧れていたのかもしれない。そんな会話。きっと団長もそう感じているだろう。

「10年毎で大丈夫そうだな」
「そうかもね。何か変わった?」
「皺が増えた」
「まぁ大丈夫でしょ」
「楽しみだね」
「楽しみだな」

来週、皺の数を数えてきます。

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